TRPGでの役割

 ゲームマスターの役割は「TRPGってどんな遊び?」や「どうやって遊ぶの?」で説明していますので、ここでは各プレイヤーの役割について説明します。
 プレイヤーの役割には4通りのものがあります。1つは「シナリオ上での役割」、もう1つは「戦闘での役割」、そして「情報収集での役割」、最後は「交渉での役割」です。昔のゲームでは「戦闘での役割」だけが「役割」でしたが、今ではそのようなゲームはほとんど無くなっています。

 シナリオ上の役割について。最近(特にF.E.A.R.)のゲームでは「ハンドアウト」というものが用意されます。そのシナリオのストーリーの中でどのような立ち位置を与えられるのかが書かれたもので、「敵討ちをするために旅を続けている」とか「幼なじみに会うために村に戻ってきた」とか「ある組織に所属しており任務を与えられた」とか、そのキャラクターの初期設定が決まってきます。各プレイヤーはどのハンドアウトを使うかを選び、その設定の範囲内でキャラクターを作成する必要があります。なお、マスターが既にキャラクターを用意している場合もありますので、その場合はそのまま使ってください。
 設定の範囲内であればどんなキャラクターを作っても構わないのですが、設定に沿って使いやすいキャラクターを作ることを心がけるほうがいいでしょう。例えば、敵討ちをするキャラクターに攻撃能力が無ければ自力で敵討ちをすることができず、困ってしまいます。幼なじみとは年齢が同程度でなければ話がおかしくなってしまうでしょう。もちろんそういうギャップを楽しむ遊び方もあるとは思いますが、相当難しいので避けたほうが賢明です。

 戦闘での役割について。「攻撃」「防御」「回復」「補助」が主な役割になるでしょう。それぞれ1つが専門になるのではなく、「攻撃/防御」型とか「回復/補助」型とか、複数の役割を担うことも可能です。
 「攻撃」は敵にダメージを与える役です。武器でも魔法でも悪口でも、ダメージを与えられるのなら攻撃になります。この役割は特に主人公的であり、戦闘で主役になりたければ人より高い攻撃能力を持っておくべきでしょう。
 「防御」は敵の攻撃をかわしたり受け止めたりする役です。弱い仲間への攻撃を代わりに受け止める、1人で前線に立って敵の攻撃を一手に担うなどです。この役割も演出次第では主人公になれるでしょう。ただし防御だけでは戦闘には勝てないので、他の人に攻撃を任せるか、攻撃能力も合わせて持つかが必要になります。
 「回復」は味方が受けたダメージを回復する役です。誰が一番ピンチなのかを見定めて回復する、という風に戦術が必要な役割です。脇役ですが、みんなに守られるヒロインのような立ち位置になる場合もあります。最近のゲームでは一撃で受けるダメージ量が回復量よりも格段に大きいため、軽視されている役割でもあります。
 「補助」は味方のパワーアップや敵のパワーダウンなどをする役です。この役も戦術が重要になります。脇役ですが、みんなに守られるヒロインのような立ち位置になる場合もあります。
 「神業」「加護」「奇跡」などの特殊能力があるゲームの場合、これらのバランスをとることが最も重要です。特殊能力の内容を攻撃、防御、回復、補助に置き換えてバランスをとってみてください。
 この戦闘の役割のバランスが取れていないとクライマックスの戦闘で全滅してしまい、バッドエンドになります。

 情報収集での役割について。情報収集においては、誰にでもできることと、特定の技術が無いとすごく難しいことと、特定の人にしかできないこととがあります。例えば「盗賊」でなければ「盗賊ギルドから情報を買う」ことはできませんし、「コンピューター」を扱う能力が無ければコンピューターを使った情報収集は非常に困難です。「尾行」は誰にでもできますが、人によって得手不得手があるでしょう。
 プレイヤー全員が協力して行動するときに、知りたい情報に合わせて得意な人が情報収集に当たるのが上手な方法です。そうすれば自然と情報収集で役割分担ができてきます。肉体派のキャラクターは危険な場所に行って直接見聞きして確認する、頭脳派のキャラクターは文献やコンピューターなどで情報を検索する、顔が広いキャラクターは知っていそうなコネクション(知人)に尋ねてみる、などです。
 シナリオの内容や調べるべき情報の内容によって、役割も変わってきます。シナリオ上の役割にも影響されるものなので、キャラクターを作る時点で決めるよりはゲームが始まってから決めたほうがいいように思います。

 交渉での役割について。交渉は本来誰でも自由に行えるものですが、説得する相手が誰かにとっての重要NPC(ノンプレイヤーキャラクター:プレイヤーではなくマスターが操るキャラクター)だった場合、その人が説得するほうがしっくりくるでしょう。そのキャラクターを説得すること自体が見せ場になる場合もありますから、見せ場を奪うような無粋なことはしないほうがいいでしょう。もしそのプレイヤーがいい交渉を思い浮かばないようであれば周囲はヒントを出したり、ほんの少しだけしゃべってフォローを入れたりする程度にとどめて、交渉そのものは任せるようにしましょう。
 交渉の方法によって担当を替えるというのもいい方法です。例えば脅すのであれば屈強な戦士が行うなどです。
 交渉での役割はあいまいなもので、思いついた人が説得をするということになりがちです。しかし立場によっては交渉を控えたほうがいい場合もあるので十分注意してください。

 TRPGでただ「役割」というと「戦闘での役割」をさすことが多いのですが、実際は様々な役割があります。シーンに合わせて自分がどんな役割を受け持っているのか、常に把握して遊ぶようにすると遊びやすくなることでしょう。

役割はTRPGの重要な要素なので、しっかり把握して遊んでください。


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