神我狩

初プレイ日:2014年9月7日(日)
現代伝奇モノを遊ぶTRPGです。世界観的にはデモンパラサイトシリーズの「鬼御霊」に近く、システム的には「セイクリッド・ドラグーン」の龍脈が流用されている、力造氏のこれまでの集大成という雰囲気のゲームです。
世界観はライトノベル系の「現代ファンタジー」より若干重め。邪神(アラミタマ)と戦う超人(カミガカリ)であるPCたちは社会的地位も高く、戦う以外の責任も重い立場になるあたりは若干リアル寄りだと思います。
基本的な判定は「2D6+能力値」と単純ですが、事前に「霊紋」を使ってダイス数を増やすことができたり、【事前に溜めておける4つのダイス(=霊力)と入れ替える】ことができたりするので、それなりにコントロールが可能です。潜在能力やタレント(魔法とか特技とかに相当)を使うときは、霊力の中からダイスをいくつか使うので、判定にわざと失敗することも必要になります(トーキョーN◎VAなどの手札運用と似た感覚ですね)。
【霊紋はシナリオ途中で回復する】機会がいくつかあるので、情報収集などに使ってしまっても大丈夫です。というか、デモンパラサイトやパラサイトブラッドの衝動と同じで、【出し渋ると却って損をします】。ただし、使いすぎると0やマイナスになり、シナリオ終了時に0以下だとNPCになってしまうので、さじ加減は結構悩ましいです。
また、「感情」をPCやNPCに対して結ぶことで霊紋の使い方を増やすことができるのですが…7つ集めないとダメージを増やす効果を使えないので、戦闘にとても時間がかかってしまいます。【一度コストが重くて効果の強いタレントを使ってしまうと、その後霊力にダイスを揃えるまではタレントを使えない】こともあってか、ボス戦には二重に(プレイヤーおよびゲーム内の)時間がかかるという印象もあります。ちなみにPCたちもボスの一撃で倒れることはないので、戦闘に時間がかかっても勝てないゲームではないんですけど。
面白いのは敵ボスを倒すと得られる「奇魂(クシミタマ)」の効果。霊紋の回復量を2倍にする(おそらくオーソドックスな)使い方の他に、【「小さな奇跡を起こす」、「所持金を増やす」】という使い方があります。最近の国産ゲーム(特に舞台が現代の場合)では経験点を所持金やアイテムに変換する作品が多いのですが、このゲームでは普通にお金を払ってアイテムを買います。当たり前のことのはずなのに、不思議な気持ちになってしまいました。
F.E.A.R.系のゲームとSNE系のゲームが入り混じった感じのゲームなので、どちらかに慣れている人もそれなりに遊びやすいと思います。また、キャラクターメイキングに王道(こうすれば絶対強い、こうしなければ役に立たない)があるわけではなく、ゲーム中の運用次第で活躍のチャンスが得られるゲームなので、データよりはイメージ優先で遊んでも十分楽しめるでしょう。


TRPGプレイレポートへ戻る
メニューへ戻る

土曜騎士団
RANKING NAVI

Copyright Sagara