[TRPG]第10回 TORGオンリーコンベション
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TRPGで一番時間がかかるのは、おそらく情報収集だと思います。ゲームにもよりますが、戦闘はミドルフェイズを少しとクライマックスを丸々費やすので、推定で合計60〜120分程度かかると思います。オープニングとエンディングで30分ずつ費やすとしたら、情報収集にかかる時間は全体で4時間なら60〜120分、6時間なら180〜240分、になると思われます。極端な言い方をすれば、「情報収集にかかる時間によって総プレイ時間が決まる」とも言えるでしょう。
で、このTRPGで最も時間がかかる情報収集ですが、面白くないことが非常に多いです。具体的に言うと、「情報がなかなか出てこないせいでストレスがたまる」ことが多い。情報収集がうまくいかないのは、個人的にはプレイヤーではなくゲームマスターに責任があると思っています。なぜなら情報を管理しているのはプレイヤーではなくゲームマスターだからです。
また、ゲームシステムによっても情報収集が面白くなりやすいゲーム、つまらなくなりやすいゲームというのも存在すると思います。
ここではゲームマスターがどのようにプレイヤーに情報を与えるのかについて考えたいと思います。
プレイヤーが現在分かっていることについて、全部ピックアップすることが必要です。話すだけでなく、紙に書くのがいいでしょう。書く内容は5W1Hに沿って、Who(誰が)、What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どうやって)を用意します。
Whoですが、これは「情報を聞くことができる相手(キーパーソン)を明示する」必要があるということです。誰に対して情報収集をするかが分からないと、情報収集はできません。「新聞を読む」とか「ネットで検索」とか「事件現場を直接調べる」とか、相手が人ではない場合もありますので気をつけてください。
Whatですが、これは「何(キーワード)について調べることができるのかを明示する」必要があるということです。プレイヤーに対して謎を提示しているのはゲームマスターなので、ゲームマスターはプレイヤーが何を知りたいのかを理解できるはずです。ただし、想定外のWhatを質問されることはあります。そのときは正直に「特に決めていなかった」と言ってしまっていいと思います。「重要な情報ではない」ということが分かる、というのも1つの情報になります。
Whenですが、これは「情報収集を行っているのがいつなのかを明示する」必要があるということです。学校での情報収集は夜にはできないし、放課後にはさっさと帰ってしまっている生徒もいるでしょう。冒険者の宿には昼間は仕事にあぶれた冒険者と主人しかいなくて、夜になると色々な人が来ます。時間によって入手できる情報の種類や情報提供者の有無などが変わってきます。
Whereですが、これは「どこで情報収集を行うのかを明示する」必要があるということです。情報が増えてくると行くことができる場所が増える、ということがあります。現時点でどの場所に行くことができるのか、はそれ自体が1つの重要な情報です。
Whyですが、これは「何のために情報収集を行うのかを明示する」必要があるということです。目的がはっきりしない情報収集では、どこまで情報を集めればいいのかが分からなくなってしまいます。実際には目的が複数あって、平行作業で情報収集を行うこともあると思いますが、Whyがはっきりしていると「何を聞かなければならないか」がはっきりするので聞き漏らしが減ります。
Howですが、これは「どうやって情報収集を行うのかを明示する」必要があるということです。これは状況によって変わるのであまり重視しなくてもいいでしょう。なお、プレイヤーキャラクターたちが普通と違う調査能力(霊視など)を持っている場合は、説明しなければプレイヤーが気づかないので注意が必要です。
実際に分かった情報については、カードにして渡してあげると分かりやすいでしょう。カードといってもたいそうなものを用意する必要はなくて、ポストイットなどに書くだけでも十分です。情報交換をするまでの間、誰がどの情報を握っているのかも一目で分かるので、情報管理が一気に楽になります。
「サタスペ」など、情報収集にギミックが用意されているゲームもあります。サタスペでは情報収集をするとランダムで3つのキーワードが与えられて、次はそのキーワードに対して情報収集をできるようになります。ただし目的の情報にたどり着くには適切なキーワードを選ばなければならず、情報を手に入れるのは結構難しいです。情報を集めるのはままならないけど、情報収集自体がゲーム内ミニゲーム的な感覚で楽しめるため、ストレスは少ないでしょう。
「アルシャードガイア」など、情報収集を簡略化したゲームもあります。ガイアでは情報収集にはキーワードと目標値が複数用意され、キーワードについて調べると宣言するだけで情報収集を行えます。マスターは、キーワードのリストアップだけやればいいので手間はかなり削減できます。プレイヤーも、どうやって情報を集めるかを考える必要はありません。ただ、演技の要素が一切入らないためあまりTRPGらしくはなく、コンピューターRPGっぽく感じます。問題は判定に失敗した場合で、失敗をリカバーするチャンスはおそらくありません。ただし、情報収集シーン以外にも事件に巻き込まれるシーンなどを用意することはできるので、失敗したらそれでリカバーしましょう。
プレイヤーに対して重要な情報を隠しておきたい、というシナリオを作ることもあると思います。たとえば重要な場面で誰かが裏切る、などです。詳しく調べられてしまうとばれてしまうけど、それは避けたい。そんな時役立つのはウソの情報です。意図的に間違った方向へ誘導してやればいいわけです。
ただし、達成値が高ければ本当のことを教えなければならない、という考え方もあります。特に神業などを使われてしまった場合や判定でクリティカルが出た場合などは、だます側は抵抗のしようがありません。結局、プレイヤーをだますシナリオは、だまされなかった場合の分岐をあらかじめ考えておく必要がある、と言わざるを得ません。
では、情報収集のときにプレイヤーはどんなことに気をつければいいのでしょう。
ここまで述べたことをあなたの卓のゲームマスターの説明に当てはめてみて、不足していると思う部分を聞くようにすればいいのではないでしょうか。
ここで述べたことは、ほとんどのマスターが気をつけていないこと(実は私もこの文を書くまでは気にしていなかった)ですので、相手は面食らってしまうかもしれません。教えてくれないゲームマスターもいるかもしれません。答えてもらえればラッキー、というくらいの気持ちで聞いてみると、きっといいことがあると思います。
[最終更新日 2008.7.12] [▲ ページトップへ ▲]
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