TRPGが好きっ!.com > アナログゲーム > プレイレポート > プレイレポート・2004年

プレイレポート・2004年

2004年11月28日(日)

セブンフォートレスV3
前バージョンと比較してみて、言葉はより分かりやすくなるよう改良されていましたが、内容にはあまり差は無いようです。EXデータとか、余分なものはある程度削除されているので使いやすくはなっていると思います。それでもデータ量はかなり多いのですが・・・
「パワード」を導入すると「ナイトウィザード」や「セント★プリンセス」など、菊池たけし氏デザインのほかのゲームの世界のキャラクターで遊べるところは面白いです。
イニシアティブが行動力+2D6(ジャッジ)、与えるダメージは攻撃力+2D6、防御は防御力(魔法なら抗魔力)+2D6。ダメージ決定では2桁引く2桁(3桁になることもありうる)の引き算が必要になるので、六門世界と同様に算数の苦手な人は遊ぶのがかなり苦しいと思います。
サポート系の魔法は相変わらず効果時間が短く、他者強化を生きがいとする僕にとっては切ないルールですが、主役を張りたい人が遊ぶ分には十分楽しめると思います。

一覧へ戻る

2004年11月27日(土)

クトゥルフ神話TRPG
ルールは、1993年にホビージャパンからムックで日本語版が出た第5版とほぼ同じ。というより、版が変わってどこが変わったのかさっぱり分かりません
クトゥルフはこの他に「D20システム版(D&D3rd等で採用された汎用ルール)」があります。
ルールブックはかなり分厚く、クトゥルフ関連の資料などが詳しく書かれているようです。定価が5800円(+税)とかなり高いのが難点ですが、ルール部分は汎用的なので普通のホラーRPGとして使うこともできると思います。
このゲームでは能力値と技能との相関性は全く無く、技能は職業を決めた後で、与えられる技能ポイントを割り振って習得します。このときに探索者として必要な技能(図書館、目星、交渉系技能)にある程度のポイントを割り振っておかないとろくに調査活動ができず役立たずになります。
このゲームは常識と用心深さを必要とするゲームで、油断すると探索者たちはすぐ死にますが。その苦労を超える面白みがあるゲームだと思います。

一覧へ戻る

2004年11月14日(日)

Mage: The Ascension
World of Darknessの第3弾。
ルールがとてもファジーで、イメージ先行でキャラクターを作るのに向いているようです。「強いキャラクターを作ろう」と思うと、かなりのルール知識を必要とします。9つの能力値、30個の技能、9つの魔法領域のドット(レベル)をそれぞれポイント割り振りで決める必要があるので、キャラクター作成には非常に時間がかかります。アーキタイプが欲しいですね。
このゲームでは魔法が9つの領域に分類されていて、プレイヤーのひらめき次第で多種多様なことが実現できます。プレイヤーの発想を解釈するためにはストーリーテラー(ゲームマスター)にも頭の柔軟さが要求されます。逆に言うと、頭の固いストーリーテラーの下で遊ぶと全然楽しくありません。
属人的なルールであり、楽しめるかどうかはストーリーテラーの柔軟さ次第ですが、非常に面白く、奥深いゲームだと思います。

一覧へ戻る

2004年10月23日(土)

異能使い
実は2度目ですが。現代伝奇アクションという雰囲気のゲームです。「ダブルクロス」「ゼノスケープ」「ナイトウィザード」「レジェンド オブ フェアリーアース」など競合するゲームが多いジャンルですが、このゲームの場合はプレイヤーキャラクターたちは「魔性を倒す専門家として育った者」になることが多いです。なので戦うことに疑問を抱いたり、自分の能力に苦悩したりする人は少なく、気軽に遊べます。
でもマスターにとっては「オカルト系の専門用語を使わないとそれらしくない」など、シナリオを作るのが他より難しいらしいです。
このゲームでは、基本的に異能力(特殊能力)は無制限で使うことができます。戦闘中は1ラウンドにつき「覚醒力」点までしか使えない、という制限が加わります。なので戦局に応じて使い方を変えるなどする必要があり、なかなか楽しめると思います。

一覧へ戻る

2004年10月17日(日)

バイオレンス
現代を舞台にしたハック&スラッシュ系TRPG。つまり「強姦」や「強盗」や「ドラッグ販売」など、犯罪で日銭を稼ぐ裏町のキャラクターを遊ぶゲームです。内容が危険なので18歳未満&女性非推奨。年齢制限付きTRPGは同人誌を除いて「エンジェル・スピリット(エンジェル☆クエスト)」以来。
ルールは簡単で、サイコロを振って能力値や技能値以下が出ると成功。難易度によって使うダイスが変化するだけ。能力値も技能値も3~18で、標準的な行動はD20。このゲームではD16、D24、D30、D40、D60などのよく分からないダイスも使います。
能力値も壊れていて、「筋力」「耐痛力」「耐久力」「迫力」「その他」の5つ。理性的行動や知覚等は全部「その他」。ぶっちゃけ「どうでもいい」扱いで素敵。
このゲームでは所持金(ドル)以下を目標にD100を振り、成功すると周囲に「お金持ちだという噂」が流れるというルールがあります。4ドルしか持っていなかったのに判定に成功しちゃって、「銀行の現金輸送車を襲って5人で6000ドルを奪った」と周囲に思い込まれてしまいました。当然ハイエナのようにつきまとう他PCたち。それを必死にかわしつつ、食費稼ぎ(車上荒らし)と情報収集に明け暮れていました。そのうち「輸送車襲撃実行犯4人の殺し合い」が始まり、他PCのうち1人が死んだ4人の持ち金を全て奪って街外逃亡。文章に書くとたいしたこと無いけど、ゲーム中は生き残るために必死で動いていました。すごく疲れた・・・
この日はとにかくバカやって楽しめました。でももう1度遊べるかと聞かれると微妙・・・

一覧へ戻る

2004年9月25日(土)

迷宮キングダム
世界中が迷宮になってしまったファンタジー世界で、小国の運営者になってダンジョンを探索し、国力(領土とか国民とか)を増やすゲームです。
コンベンションで遊んだのですが、このゲームはキャンペーン向きです。自国を成長させるのが楽しいので・・・
このゲームでは役職(騎士、国王、従者、神官、大臣、忍者のいずれか)と、ランダムで決まるジョブによってキャラクターの能力が決まります。役立つように役職をそろえてもジョブで台無しになることも多いです。「転職所」を作ればジョブを変えることもできますが・・・
名前とキャラクター間感情もランダムで決まります。同性異性問わず「愛情」を抱く確率は3分の1です(笑)。
1人1回ずつ調査や買い物などの事前行動を行った後に、ダンジョンハックを行う、というのが一般的な流れ。ストーリー重視のTRPGが好きな人にはあまりお勧めできませんが、GMの負荷は軽いので一見の価値はあるでしょう。

一覧へ戻る

2004年9月12日(日)

キャッスル・ファルケンシュタイン
ヴィクトリア朝華やかなりし19世紀、蒸気機械と超技術、妖精と魔法が共存する世界での英雄譚を遊ぶゲーム。
裏では「トーキョーN◎VA」に影響を受けたアメリカ人が作ったTRPGとして知られているようですが、「N◎VA」より格段に遊びやすいゲームでした。
判定は「技能レベル+トランプの値の合計」という単純なもので、一度の判定で何枚でも(手札は常時4枚なので最大4枚)出すことができます。トランプの値はスートが技能のスートと合っていれば2~14(A=14)、JOKERは15、合っていなければ1。この「スートが合っていなくても技能レベル+1」とみなすルールのおかげで、判定は非常に成功しやすい、ヒロイックな行動をとりやすいゲームになっています。
「剣士」同士の「決闘」をするためのルールもあります。こちらは通常の判定とはまるで違い、相手との行動の読みあいが重要な真剣勝負です。
かなり面白かったですよ。

一覧へ戻る

2004年8月22日(日)

六門世界RPG
カードゲームで有名な「六門世界」というファンタジー世界が舞台。
このゲームでは基本的に攻撃は命中します。攻撃の回避はできず、防具や武器等による防御(ダメージ軽減)しかできません。「より上手に命中させられればダメージが上がる」「より上手に防御できればダメージ軽減量が上がる」というルールなので、ダメージ決定では2桁引く2桁の引き算が必要になります。算数の苦手な人は遊べません。
このゲームでは、味方チームと敵チームの行動順が同値になったとき、「全ての敵に(前衛の攻撃力の総和÷敵総人数)のダメージを与え、全員が(敵前衛の攻撃力の総和÷総人数)のダメージを受ける」同時攻撃が発生します。同時攻撃のダメージは後列にも与えられるし、防御判定を行えないので双方が大きなダメージを受けます。
今日の対ボス戦闘では2連続で同時攻撃になったので敵ボスの魔法使いは魔法を使う間もなく死んでしまいました。なんとなく物悲しい・・・

一覧へ戻る

2004年7月25日(日)

アリアンロッドRPG
冒険者が職業として認知されているライトファンタジー世界が舞台。プレイヤーキャラクターたちは冒険者を取りまとめる「神殿」や「冒険者の宿(兼酒場)」などから仕事をもらって冒険します。
判定は「2D6+能力値」ですが、スキル(特殊能力)などによりダイスや修正が増えることもあります。「フェイト」を使うとダイスの追加や判定のやり直しを行なえます。
取得できるスキルは戦闘用のものがほとんどで、情報収集用はほぼ皆無。プレイヤー任せのようです。
敵データは、ザコ敵の固定値がプレイヤー側と同程度かやや低め。ボス敵はプレイヤー側より1~3点高い。戦闘で役に立ちたければ、攻撃判定のダイスを増やせるスキルを取得するのは必須です。さらに攻撃力も高くしないとダメージをあまり与えられませんが。敵の攻撃は回避系スキルが無い限りかなり命中するので、HP回復や防御力強化ができるアコライトが必須
遊びやすいとは思うけど、バランスがいいのか悪いのかはかなり謎・・・

一覧へ戻る

2004年7月17日(土)

ガンドッグ
近未来を舞台にした、特殊工作員を遊ぶゲームです。ここでは好印象の部分と悪印象の部分を1つずつ。
爆弾の起爆装置解除やカーチェイスなど、時間がかかる行動を解決するために「ターゲット・レンジ・システム」というルールがあります。1つの行動を5段階の「レンジ」に分割し、それぞれどんな判定に成功する必要があるかどうかを決定します。各レンジは「スタート」から始まり、「クリア」まで進めば次のレンジに移ることができます。もちろん時間制限あり。「リミット」が0になると行動失敗です。
5段階クリアまでに必要な成功回数が多く(平均10回程度)、やや冗長なように思えますが。かなり面白いルールです。
一方、不満点は情報収集判定の成功率の低さ。戦闘系のキャラクターだと30%程度しか成功せず、かなりストレスがたまります。達成値によって情報量が変わるのは面白いけど。

一覧へ戻る

2004年5月8日(土)

レジェンド オブ フェアリーアース
現代を舞台にした伝奇アクション系のゲーム。シナリオはルールブック付属のサンプルシナリオ1を使用。
決して遊びにくいルールではないのですが、シナリオが使いにくかったという印象があります。プレイヤーに判定をさせる機会がほとんどないというのはちょっとつらい・・・
このゲームには「コンバインアタック」という全員のダメージを合計した値で敵を攻撃するルールがあるのですが・・・このルールを使わなくても敵にダメージを与えることができてしまうのであまり面白くない。なので、敵の防御力はもっと高いほうがいいと感じました。あるいはHPをもっと高くするとか。
敵データをきちんと作ればかなり面白いゲームになるのではないかと思います。しかし、敵を作るためのルールやどの程度の強さの敵を出せばいいのかの基準が一切書かれていないのが残念です。
シナリオ作成チャートがあるのはかなり「買い」なのですが。ちょっと惜しいかな・・・

一覧へ戻る

2004年5月2日(日)

グローリアス・サーガ
中世西洋的ファンタジー世界を舞台にしたゲームで、「サーガ(伝承)」を作ることを目的としています。ルールとしては「演技」の部分と「判定」の部分とを完全に分割しているところが特徴です。それと、戦闘も交渉も、その他ありとあらゆる判定が「相手に影響を与えることに成功したか否か」という観点で同一のルールを使って行われるのも面白いところです。
例えば、武器による攻撃を受けると「死」とのつながり(リンク)が強まり、最大値に届くと死にます。
今日は体験版を買った友人の下で遊んでみたのですが。結局、ゲーム内で使われている言葉や概念が難しすぎて、途中で遊ぶのをやめてしまいました。「新しい概念」というものは最初は受け入れられないものである、ということを考えると、実は新世代のTRPGと呼べるものなのかもしれませんが・・・

一覧へ戻る

2004年5月1日(土)

スターレジェンド
宇宙を舞台にしたスペースオペラ的な冒険を遊ぶTRPGです。
ルールの感想としては、判定方法に若干の違和感(能力値が高くても低くても大差ないところ)があるけどまあ遊びやすい、というところ。元ネタになっている作品が多彩なので、はっきりと原作があるゲームよりはよほどシナリオを作りやすいし、世界観を理解するために「必ず読んでおかなければならない」本がないので使いやすい。
ただし敵の強さの基準があいまいなのでボス敵の強さのバランス取りがとても面倒くさいのは欠点ですが。ファンタジーやスペースオペラは現代との格差が大きいのであまり知識量が多くなくても遊べるところがいいですね。

一覧へ戻る

2004年4月4日(日)

幻奏戦記Ru/Li/Lu/Ra
「ゲームぎゃざ」誌上の読者参加ゲームが元ネタの、ロボットがあるファンタジー世界を舞台にしたゲーム。ルールに統一感は無いし、無駄なデータは多いし、キャラクターシートは使いにくいし、NPCの反応がダイスの出目で左右されるせいで不適切になることが多いし、世界観はX指定ゲーム的(ゲーム世界は元々女性しかいない世界で、地球から勇者(主に男性)を召喚して敵と戦わせる)だし。かなり遊びにくいというか・・・なんとなく疲れてしまうゲームでした・・・

一覧へ戻る

[最終更新日 2015.7.15]