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汎用シナリオシート

 昔職場で受講した「プレゼンテーション技法」の講習でもらったシートをTRPGで使えるようにほんの少し手を入れて作ったものです。シナリオ・プロットをまとめる役に立てば幸いです。
 「プレゼンテーション」は、大きな場所での発表などだけではなく、誰かへの報告や提案、交渉なども含むものです。やや間違っているかもしれませんが、何らかの目的を持つ会話、発表は、全てプレゼンテーションであると言ってもいいでしょう。
 TRPGにおけるマスター、これも広い意味でのプレゼンテーションに含むのではないか、という発想から思いつきました。

 プレゼンテーションとTRPGのシナリオとの違い。それは恐らく目的や結果が1つとは限らないことでしょう。その場合、分岐に合わせてシートを何枚か使ってもいいと思います。
 さらに、シナリオは作った通りに進行しないこともあります。実際には作った通りに進行しないことの方が多いくらいです。
 プレゼンテーションにおいても、何かのきっかけで展開が一変することがあります。しかし、本筋が固まっていればアドリブも使いやすくなるものです。また、論理的な矛盾も発見しやすくなります。
 ちなみに僕の場合、シナリオ作成はストーリーの骨組みと登場人物の設定のみで終わります。実際のストーリー展開は、骨組みを元にしてその場で組み上げます。……なぜこのような方法を採るかというと、シナリオの深いところまで設定してもキャラクターの行動によって使われないことが多いからです。このような作り方の場合、シナリオシートと登場人物用の性格設定のみでシナリオを作れます。

 では、実際のシートの使い方に移ります。

 シート上には、シナリオ名などを書く表と、シナリオの内容を書く表の2つがあります。
 まず始めに、シナリオのテーマを決めます。ただしここは、シナリオを作るきっかけ程度のものでかまいません。例えば「(とあるゲームやアニメ)の○○のような敵を出したい」でもいいんです。
 シナリオは、一番見せたいと思うモノを、一番効果的に見せるためにはどうすればいいか、を考えて作ればいいと思います。先ほどの例だと、その「敵」のポリシー、行動、強さを見せ付ける演出が出来ればいいわけです(でも主役はあくまでもプレイヤーのキャラクターたちです。なので、敵役はどれだけの実力者であっても脇役であるということを忘れずに)。
 テーマが決まったら、実際にシナリオを作成していきます。

 シナリオシートは、ステージ、シーン、カットの順に細かく分けています。ステージはシナリオ進行の大まかな流れを、シーンはシナリオの舞台になる場面を、カットはシーンの中で起こる出来事を、それぞれ示しています。
 ステージは、導入、展開、結末の3つに分けています。展開はさらに3つに分かれます。1つのステージは3つのシーンに分かれ、1つのシーンはさらに3つのカットに分けています。
 プレゼンテーションでは論理的に、1つの結論を導き出すように話を進行していきますが、TRPGのシナリオでは「伏線を張る」「偽の情報を盛り込む」なども必要になってきます。ただし、伏線や偽の情報を多く出しすぎると、プレイヤーが混乱してしまうので、少なめにしておくほうがいいでしょう。マスターが「出したい」と思っている情報(伏線や偽の情報など)は、シナリオに書いていなくても自然と言ってしまうものです。いっそのこと、重要(必要不可欠)でない情報はシナリオシートに書かないほうがうまくいくかもしれません。

 TRPGのシナリオは、たいていはパターンに沿って進行して行きます。例えば、

といった感じです。プレイヤーの行動に合わせてステージを決めると、使いやすいのではないでしょうか。シートには、各ステージにどのくらい時間をかける予定かをメモする欄がありますので、時間調節に役立ててみてください。

 シーン、カットについては、シナリオ中にどんな場面でどんな出来事を起こすかを考えて、埋めていってください。場合によっては1つのステージに4つ以上のシーンを入れたい場合や、2つ以下しかシーンがない場合もあるかもしれません。減るのはかまいませんが、シーンが増えすぎると「詰め込みすぎで誰も理解できない」シナリオになる可能性があります。やむを得ない場合を除いて、3つまでに抑えることをお勧めします。

 印刷するための白地のシートを用意しました。A4縦長のサイズで作っていますが、PDFなので紙の大きさに合わせて印刷可能です。
 なるべく工夫したつもりですが、まだ使いにくい点が多々あるかと思います。使いにくい点や、改良案などがありましたら、是非ご一報ください。

シナリオシート・印刷用(PDF)

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[最終更新日 2015.7.15]