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超軽量TRPG「T.A.L.E.」

Talking, Action, Listening, and Enjoying

世界最小、最軽量!?

 ルールは全部でA3用紙1枚(原版)、というミニミニRPG(システムのみ)です。
 ここに全文を掲載します。ここに掲載したルールは、無料で配布、複写、非営利目的での使用ができます。
 しかし、著作権は放棄しておりません。したがって、内容変更については作者の許可が必要となります。営利目的での使用についても同様です。
 ホームページ掲載に当たり、見やすくなるように内容を一部変更しています。
 制作コンセプトはキャラクターシートの下にあります。
 なお、このページの内容は予告無しに更新されることがあります。

ver 1.2 1999-08-12 by 相楽(Sagara)

あいさつ(Nice to meet you!)

 はじめまして、相楽です。今回は演技を重視してお話を作るための約束事(システムと言うほど複雑じゃない)を用意しました。
 道具としては、筆記用具しか使いません。
 自分だけじゃなく、みんなで楽しむことを目指しましょう!

行動点(Action Point)

 キャラクター作成時に10点持っています(初期行動点)。あらゆる行動は、行動点を使うと成功し、使わないと失敗します。
 成功のために必要なポイントは以下の通りです。

[表部分はスクロールが可能です]

難易度 普 通 難しい 達人級 常識外 神業!
ポイント

 行動点は、ゲーム中に増えることもあります。
 1つのシーンに登場するごとに、行動点を1点もらえます。素晴らしい活躍をした、とマスターや他のプレイヤーが認めるなら2点になります。
 1つのシーンは、実時間で10~15分程度を目安に区切ります。
 また、他のキャラクターの行動を手助けすることで、行動点を与えることもできます。ただし、与えた分だけ自分の行動点を使用してしまいます。
 次のシナリオ開始時の初期行動点は、前のシナリオで使用した行動点の半分(端数切り上げ)になります。例えば前回13点使用していれば、次シナリオの初期行動点は7点になります。

長所・短所(Superpoint,Weekpoint)

 長所、短所を1つずつ設定します。これは途中で変更してもかまいません(変更の理由はしっかり考えてください)。
 長所を使うと行動点を1点使ったのと同じ効果があります。
 短所で判定をすると「普通」の失敗になります。行動点を使って、よりひどい失敗にすることができます。この場合、結果を解決した後で判定に使った行動点と同じ点数の行動点を入手することができます。
 逆に短所を克服するためには、判定のたびに1点余分に使う必要があります。短所を完全に克服する(消す)ことはできません。
 「達人級」の判定をする場合、普通は3点の行動点を使います。長所であれば2点ですみますが、短所では4点もの行動点が必要です。
 短所で「達人級」の失敗をするのなら2点の行動点が必要です。このときは、判定終了後に行動点を2点(使った分)入手します。

特技(Specials)

 特技を使うと、長所と同様に行動点を1点使ったのと同じ効果があります。どんな分野であるかを決めてください。
 初期行動点を2点減らすことによって、特技を1つ得ることができます。特技の効果を重複させることはできません。また、特技はいつ増やしてもかまいません(初期行動点を減らすことを忘れずに!)。

対抗判定(Auction)

 2人以上の人間が競争するとき、対抗判定になります。
 対抗判定では、使用した行動点が最も高い者が勝利します。同点の者同士は引き分けです。対抗判定はオークション形式で進行します(ただし、同点による引き分けを狙うこともできます)。
 10秒間(カウントダウンするといいでしょう)誰からも宣言がなければ対抗判定は終わり、そのときの結果が判定結果になります。

戦闘・負傷(Battle,Wounds)

 戦闘は相手との対抗判定になります。多人数で攻撃した場合は、単純に使った行動点の合計が攻撃の達成値になります。
 勝利した側は、使用した行動点のレベルのダメージを相手に与えます。多人数で受ける場合、均等に振り分けます。このとき、行動点1点につきダメージを1点減らせます。武器、防具があればダメージは変更されます。
 負傷状態は無傷から死亡まで5段階、ザコの場合は3段階に別れます。
 治療難易度を難易度にした判定に成功すると、負傷が1段階軽くなります。負傷した状態で更に傷を負うと、負傷のレベルはその合計になります。

[表部分はスクロールが可能です]

負傷 無傷 軽傷 重傷 瀕死 死亡
レベル
治療難易度 普通 難しい 達人級 常識外

※短所として「ザコ」を選択した場合、以下の表を適用する

[表部分はスクロールが可能です]

負傷 無傷 重傷 死亡
レベル
治療難易度 難しい 常識外

武器・防具(Weapon,Armor)

 武器は与えるダメージを増やし、防具は受けるダメージを減らします。
 入手のためには判定する必要があります。経済力(合法的なもののみ)、軍隊、警察などの特技が役に立つでしょう。
 入手の判定で必要なポイントは、ダメージへの修正の2倍です。例えば、ダメージ+1の小刀を入手するには難しい(ポイント2)の判定をする必要があります。アイテムはシナリオ終了後も継続して所有できます。

遊ぶための助言(Advice for player)

 行動点は有限ですが、むしろ積極的に、他人に行動点を渡すこと(他人を手助けすること)を考えて遊んでみてください。
 行動点を渡すとき、行動点を使用したことになります。つまり、次シナリオの初期行動点に関係する値になるのです。例えば、行動点を2点渡せば相手は2点増えるし、さらに自分の次シナリオでの初期行動点も1点増えます。元は2点の行動点が、3点に増幅しているのです。
 確かに自分が使える行動点は減りますが、あなたの見せ場の時にはきっと手伝ってくれることでしょう。
 これを使うには相手の演技を聞くことが必要になります。相手をうまく手助けできることもまた重要なことです。手助けの演技が上手に出来ない場合、ただ一言「助ける」でもいいと思います。
 楽しく遊ぶためには、話すこと、行動すること、聞くこと。3つとも重要だということが分かっていただけたでしょうか?

お話を作るための助言(Advice for GM)

 まず最初に一言。なるべくたくさんの行動点を与えるようにしてください。はっきり言って、行動点10点程度では話の最後まで行動点が持ちません。
 そして、全ての人に活躍のための見せ場を作ってあげてください。行動点の消費量が次シナリオでの行動点に直結するので、そうしないと不公平です。
 なお、戦闘は単なる行動点の削り合いにしかならないので、必要最小限にしないと行動点がすぐ尽きてしまいます。要注意です。
 ちなみに、NPCは行動点と長所、短所を決めるだけで作れます。下の表が大まかな目安になるでしょう。

[表部分はスクロールが可能です]

強さ 名も無き人々 ゲストキャラ 重要人物 大ボス
行動点 10 20

 このゲームを使ってどんな題材の冒険をしてもかまいません。遊びやすいのは探検もの、学園もの、ホラーものなど、みんなで団結する必要があるジャンルです。アニメ系の話にも向くでしょう。
 ただし、元ネタがある話は、それを全員が知っている場合にだけにした方がいいでしょう(知らないとつまらなくなるからです)。

T・A・L・E キャラクターシート

[表部分はスクロールが可能です]

名前: プレイヤー:
負傷: 無傷 軽傷 重傷 瀕死 死亡 自称:
行動点 初期: 入手: 次回:
使用:
長所: 短所:
特技    
   
   
外見:  
 
身長: 体重:
年齢: 性別:
誕生日: 血液型:
持ち物:
 
性格:
人間関係:
 
背景設定:
 
 

ver 1.2 1999-8-12 by 相楽(Sagara)

制作コンセプト

 ヒーローポイントなどで自分の行動の成功、失敗をコントロールできるルールは、ヒロイックなRPGには欠かせないものです。このゲームではさらにそれを推し進めて、ダイスレスで行動点(ヒーローポイント)しか使わない形になっています。
 行動点には限りがありますので、行動に成功できる場所は限られています。とすると、活躍の場を争うことがあまりできなくなります。プレイヤー同士で助け合うことが必要になるのです。

 作ったときのコンセプトとしては、人の話を聞いて助け合わないと失敗してしまうゲームにしたいということと、軽量で1時間くらいで終わるゲームにしたいということの、2つがありました。遊ぶためには、これに何か世界などの設定をつける必要がありますが・・・
 ショートシナリオを何本か遊ぶ形にすると、他人に行動点をあげると自分が得をする、というシステムが理解していただけるでしょう。
 ただ、ゲームそのものに慣れていないと遊びにくいとは思います。ゲームの最中は即断しなければならないことも多いので、普通のRPGよりよほど難易度は高くなっているのでしょう。
 だから実はこのゲーム、普通に遊ぶよりもプレイ・バイ・eボード(電子掲示板に書きこむことで進行していく形のゲーム)に向いているのでは? 書きこみで進行するゲームであれば長時間悩むこともできるわけですし。

[最終更新日 2015.7.15]