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リーベラトール ~剣と魔法と影の支配者~

障害

 プレイヤーが解決すべきミッションを阻害する、あらゆる要素をデータ化したもの。「物理(P)」「精神(M)」「社交(C)」の3つの属性に分けられる。

障害の強化

  1. 指定した1枚の「障害」カードを、1枚の「強化」カードで強化することができる
  2. 特に記述がなければ、障害を除去したときに同時に除去される
  3. 強化された障害を除去した者1名は、強化カードごとに定められた特典を得る
  4. 強化カードに特殊な記述がある場合、カードごとの記述を優先する

GM用カード・チット

障害の種別

戦闘(P)
武器や魔法などを使って、物理的に対決する
運動(P)
物理的に排除、または生命力などで耐えきる
智略(M)
観察力や洞察力、魔法などを使って知的に対決する
探索(M)
探したり調べたりすることで、排除または活用する
博識(M)
学問や実用的な知識を使って、排除または活用する
交渉(C)
会話や、幻覚の魔法などを使って交流や対決を行う
場面(C)
現在地など。場所によっては行動に支障が出る
技芸(C)
手工業や芸術など。路銀稼ぎや人集めなどに使える
鬼族
亜人のうち、特に人類勢力と対立する者たち
亜人
魔力を帯びて変質した、元人間
人族
魔力の影響をあまり受けていない普通の人間
爬虫人
人間に化けて、人類勢力を統べる支配種族
魔獣
人間以外の動植物が、魔力を帯びて変質したもの
付喪
魔力を帯びて活動能力を得た、非生物や死体
妖霊
魔力が集まってできた、意思を持つ存在
動植物
魔力の影響をあまり受けていない普通の動植物
部位
身体の一部や、追加パーツなど

シナリオクラフト

  1. シナリオでGMが与えるミッションは、複数の「障害」カードと「強化」カードで構成される
  2. 「プレイヤーの人数×2+キャラクターのレベル合計」を基準値とし、障害の「評価値」の合計が基準値×1~3「以下(同値を含む)」になるよう設定する
    通常
    評価値合計≦基準値(人数×2+レベル合計)×1以下、「強化」0枚
    転機(クリアするたびに経験点+2)
    評価値合計≦基準値(人数×2+レベル合計)×2以下、「強化」1枚
    最終(1シナリオ1回)
    評価値合計≦基準値(人数×2+レベル合計)×3以下、「強化」1~3枚
  3. 「障害」の属性は以下を推奨する
    • 評価値合計2~9なら(P・M・Cいずれか)1種類のみ
    • 評価値合計10~19なら1~2種類
    • 評価値合計20以上なら無制限(3種類可)
  4. 「障害」の枚数は、「プレイヤー人数-1~プレイヤー人数+1」枚を目安にする
  5. シナリオの最中にレベルが上がった場合、セッション中に評価値の変更を行ってもよい。ただし全プレイヤーの同意を得ること

障害の目標値と評価値

[表部分はスクロールが可能です]

目標値123456789101112
評価値23510204070110160220290370

障害の目標値サンプル

[表部分はスクロールが可能です]

評価値合計 2 3 4 5 6 7 8 9
目標値 1(1種) 2(1種) 1・1(1種) 2・1(1種) 2・2(1種) 3・1(1種) 3・2(1種) 3・1・1(1種)
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
3・2・1(1~2種) 3・2・2(1~2種) 3・3・1(1~2種) 3・3・2(1~2種) 4・1・1(1~2種) 4・2・1(1~2種) 4・2・2(1~2種) 4・3・1(1~2種) 4・3・2(1~2種) 4・3・1・1(1~2種)
20 21 22 23 24 25 26 27 28 29
4・3・2・1 4・3・2・2 4・3・3・1 4・4・2 4・4・1・1 5・2・1 5・2・2 5・2・1・1 5・3・2 5・3・1・1
30 31 32 33 34 35 36 37 38 39
5・3・2・1 5・3・2・2 5・4・1 5・4・2 5・4・1・1 5・4・2・1 5・4・2・2 5・4・3・1 5・4・3・2 5・4・3・1・1
40 41 42 43 44 45 46 47 48 49
5・4・3・2・1 5・4・3・2・2 5・4・3・3・1 5・4・3・3・2 5・4・4・1・1 5・4・4・2・1 5・4・4・2・2 5・4・4・3・1 5・5・2・2・1 5・5・3・1・1
50 51 52 53 54 55 56 57 58 59
5・5・3・2・1 5・5・3・2・2 5・5・3・3・1 5・5・4・2 5・5・4・1・1 6・3・3・2・1 6・4・2・2 6・4・2・1・1 6・4・2・2・1 6・4・3・1・1
60 61 62 63 64 65 66 67 68 69
6・4・3・2・1 6・4・3・2・2 6・4・3・2・1・1 6・4・3・2・2・1 6・4・3・3・1・1 6・4・3・3・2・1 6・4・4・2・2 6・4・4・2・1・1 6・4・4・3・2 6・4・4・3・1・1
70 71 72 73 74 75 76 77 78 79
6・5・3・2・1 6・5・3・2・2 6・5・3・2・1・1 6・5・3・2・2・1 6・5・4・1・1 6・5・4・2・1 6・5・4・2・2 6・5・4・3・1 6・5・4・3・2 6・5・4・3・1・1
80 81 82 83 84 85 86 87 88 89
6・5・4・3・2・1 6・5・4・3・2・2 6・5・4・4・1 6・5・5・2 6・5・5・1・1 7・3・2・2・1・1 7・3・3・2・2 7・3・3・2・1・1 7・3・3・2・2・1 7・4・3・1・1
90 91 92 93 94 95 96 97 98 99
7・4・3・2・1 7・4・3・2・2 7・4・3・3・1 7・4・3・3・2 7・4・3・3・1・1 7・4・4・2・1 7・4・4・2・2 7・4・4・2・1・1 7・4・4・3・2 7・4・4・3・1・1

マスタリングに困った場合

一度「形勢不利」になってしまうと逆転できない
  • プレイヤーのアイディアや発言に対して、積極的に「形勢有利」を与えてみてください
  • セットアップで一度ミッションを放棄させて、通常のミッションを数回挟むと、付与が増えて戦力が整います
楽勝続きであっけなく終わってしまう
「通常」ミッションを1つ、「転機」ミッションに変えてみてください。
最初から「形勢不利」が重なる
最終ミッションの目標値が「プレイヤー人数+4」以下であれば、たいてい「職業効果」を使わずに付与や特技だけでクリアできます。よって、職業効果を序盤に使うほうが遊びやすくなると思います。

ランダムシナリオ作成チャート

 準備中です。

サンプルシナリオ

  1. ルール習得用短編「機械の森と少年」
  2. ネタシナリオ「5000兆円ください」

1.ルール習得用短編「機械の森と少年」

概要
旧文明の遺跡に行ったまま戻らなくなった少年の救出。
セッションの目的
GMとプレイヤーがルールを覚えること。
導入
2日間(村に到着する時点で3日間)行方不明になった少年を探す依頼を受ける。報酬として往復の旅費・滞在費と、1人につき金貨2枚(6万円相当)が提供される。この報酬にはゲームシステム的な効果は無い。
前提
1レベルのキャラクターが1~5人。ストーリーの分岐を用意していないため、内容を知っていても参加できる。
ミッション
このシナリオでは5つのミッションと、1つの特殊ミッションが与えられる。
  1. (通常)依頼主が住む村への移動。
  2. (転機)閉鎖的な雰囲気のある村での情報収集。
  3. (特殊)休息。
  4. (通常)旧文明の遺跡の探索。
  5. (通常)遺跡の入口での戦闘。
  6. (最終)暴走した機械との対峙。
1.(通常)村への道のり
依頼を出した村は、今いた宿から歩いて1日程度の場所にある。迷わずたどり着けるか。
  • 評価値=3:地理知識(TM104)
  • 評価値=6:妖精(TM042)・地理知識(TM104)
  • 評価値=9:小妖精(TM041)・森林知識(TM109)・限定的(TM119)
  • 評価値=12:森林知識(TM109)・限定的(TM119)・山地(TC096)
  • 評価値=15:土蜘蛛(TM033)・山岳知識(TM108)・木々(TC090)
2.(転機)閉鎖的な村
少年がどこへ行ったのか、村で聞き込みを行う。あまり歓迎されていない雰囲気の中、村の周辺に詳しい人の話を聞いてみた。
  • 評価値=6:猟師(TP030)+威圧(R006)・馬(TP084)
  • 評価値=12:傭兵(TP029)・村長(TC017)+呪詛(R008)・広場(TC073)
  • 評価値=18:傭兵(TP029)・老人(TC014)+呪詛(R008)・動物の群れ(TC059)
  • 評価値=24:賊の首領(TP028)・助祭(TM025)・一般人(男)(TC012)+呪詛(R008)・長屋(TC081)
  • 評価値=30:傭兵(TP029)・山岳知識(TM108)・群衆(TC028)+呪詛(R008)・詰所(TC085)
3.(特殊)休息
行方不明になった少年は、1か月ほど前に見つかった旧文明の遺跡によく行っていたらしい。そんな彼の両親の歓待を受けて、わずかに活力を取り戻す。
  • 全プレイヤーは1人1回ずつ、「通常回復(行動カードが0枚の場合は瀕死蘇生)」の判定を行う
  • 全員が回復ターンを終えてラウンドが終了したら、このミッションは自動的にクリアとなる
  • クリンナップでは、形勢有利も形勢不利も発生しない
4.(通常)旧文明の遺跡
村の近くで遺跡を捜索する。危険な可能性があるので領主に請願したものの、まったく返事が無いらしい(この世界では反乱の危険が低い領民は放置されがち)
  • 評価値=3:床(TM078)
  • 評価値=6:夜目(TM061)・床(TM078)
  • 評価値=9:圧し潰し(TM087)・落とし穴(TM088)・急斜面(TM090)
  • 評価値=12:永久機関(TP078)・圧し潰し(TM087)・急斜面(TM090)
  • 評価値=15:登攀(TP108)・急斜面(TM090)・前文明知識(TM107)
5.(通常)逃げる鬼族
どうやらここに住み着いた鬼族がいたようだ。だが彼らは奥の部屋から逃げ出してきた。「グギウ イビロヂ。ヌゴラ!」
  • 評価値=3:小鬼の群れ(TP002)
  • 評価値=6:小鬼の群れ(TP002)・獣鬼(TP005)
  • 評価値=9:小鬼(TP001)・獣鬼の騎兵(TP006)・疾走(TP111)
  • 評価値=12:獣鬼の騎兵(TP006)・疾走(TP111)・気功獣鬼(TM004)
  • 評価値=15:小鬼の軍勢(TP003)・疾走(TP111)・密偵小鬼(TM002)
6.(最終)暴走した機械
少年が鬼族から自分の身を守ろうとして遺跡の装置を動かしてみると、装置が暴走してしまったらしい。機械を止めて、少年を救出せよ。
  • 評価値=9:作業機械(TP068)×2・永久機関(TP078)+肥大化(R001)+障壁(R002)+二重強化(R010)
  • 評価値=18:魔動兵(TP063)+肥大化(R001)・永久機関(TP078)+人質(R020)・子ども(TC011)+小型化(R015)
  • 評価値=27:作業機械(TP068)+物理耐性(R003)・人型兵器(TP070)+人質(R020)・警報(TM089)・子ども(TC011)+小型化(R015)
  • 評価値=36:人型兵器(TP070)+人質(R020)・奇妙な肢(TP097)+肥大化(R001)・前文明知識(TM107)+小型化(R015)・子ども(TC011)
  • 評価値=45:作業機械(TP068)・人型兵器(TP070)+肥大化(R001)・電気制御(TM099)+人質(R020)・前文明知識(TM107)+小型化(R015)・子ども(TC011)
特殊ルール
  1. 全滅した場合であっても、ルールを理解できたなら成功とみなして経験点を与える
  2. 回復のルールを覚えるための特殊ミッションをシナリオに挿入している
結末
旧文明の機械に触れた経験を持つ子どもは高度教育を受けられる可能性があるので、冒険者たちは救出した少年を領主の元へ連れて行くよう依頼される(村人たちには領主を含む爬虫人に関する知識がない)
追加の依頼を受けても受けなくても、成功報酬は問題なく受け取ることができる。元いた宿には何事もなく帰還してもよいし、この依頼を次回セッションの導入に活用してもよい。

2.通常シナリオ「」

 準備中です。

3.ネタシナリオ「5000兆円ください」

概要
金貨1667億枚(5001兆円相当)の賞金首を倒して、一攫千金を狙う。
セッションの目的
目標値「14」の賞金首に勝利する(属性はキャラクター作成前に決める)
導入
類を見ないほど高額の賞金首の貼り紙が、冒険者たちの根城である宿屋に貼り出された。にわかには信じがたい額ではあるが…
前提
ルールのギミックの都合上、プレイヤーは3人以上必要になる。
ミッション
プレイヤー側の準備が整うまでの間、プレイヤーの要望に応じて何度でも「通常」ミッション、または「転機」ミッションを発生させる。
特殊ルール
最終ミッションでは、強化カード「超越存在」の効果で「評価値=56」まで下げた障害を1つ登場させる。プレイヤー側の「基準値が19未満」の場合、「二重強化」「出来損ない」を組み合わせて「評価値=18」まで下げる。
結末
賞金首の依頼主が詐欺の疑いで逮捕されている。詐欺なのは金額部分のみなので、適切な額の賞金をもらうことはできる(最終ミッションクリアとみなす)。
補足
クリア方法は2種類。
  1. 狩人、顔役、術師か機魁か旅商、が各々1人以上必要。強化カードの効果でLVが上がるので、開始時はLV1でもよい。
    「狩人」が「威力5」を出せる行動をLVアップで取得して、職業効果、特技、付与の「威+1(自)」を1つずつ使用。
    顔役と他の人は、職業効果、特技、付与の「威+1(他)」と「(属性)+1」をそれぞれ1つずつ使用。
    誰かが特技「熱狂」を使えば、確実に5+9=14を出せる。
  2. 必要な職業の制限はないが、特技「一意専心」が必要。
    付与などによる「+1」を、特技の効果で重複を気にせず無制限に使う。
    最終ミッションクリア後、形勢有利の代わりに通常回復(行動が0枚だと「瀕死蘇生」)が1回発生するので、使用者は死ぬ可能性がある。特技「熱狂」もあると便利。

4.爆速ミニキャンペーン「」

 準備中です。
 強化カード「超越存在」を使ってボスラッシュを経験します。

[最終更新日 2021.4.5]