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『東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例』についての要望
○○○○さま
拝啓
はじめまして、わたしは板橋区民の山田政行と申します。
職業は会社員ですが、TRPGと呼ばれる「疑似体験を楽しむゲーム」をライフワーク的な趣味としている者です。
この度の第30号議案『東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例』について、どうしてもお伝えしたいことがあり、メールを書かせて頂きました。
今回の条例が可決されると、架空の青少年に対する不健全な行為(性的な行為や暴力など)が描写することが禁止、あるいは激しく制限されると知りました。
TRPGとは、一言で申しますと「もし自分が○○だったら、どうやって事件を解決するのかを疑似体験する」ゲームです。
架空の事件の内容は、今回の条例で制限される、暴力や性的な行為であることが多いため、このゲームを遊ぶために必要な解説本、ホームページ、遊ぶ人が演じる役割の参考となることが多いマンガやアニメなどが制限されることになるのではないかと思いましたので、条例の廃案を強く希望いたします。
児童ポルノなど、現実の未成年者に対する性的な行為や暴力に対する規制について、否定するつもりは一切ございません。
しかし、これらのフィクションを規制してしまうと、「実際に犯罪が起こらなければ犯罪の存在に気づけない」世の中になるというリスクがあるのではないか、と危惧しています。
フィクションには、「現実には起こしてはならない事件を描写して、現実に発生したときにどう対処するべきかを学ぶ」という側面もあります。
もちろん、教訓を含まないただの娯楽であるフィクションも存在します。
しかし、フィクションには「欲求を満足させることで犯罪を防止する」という効果もあります。こうしたフィクションに対する規制は、単純な禁止ではなく、フィクションと現実とを混同しないための情操教育、道徳教育の強化などで対応すべきだと思っております。
一部の犯罪者がマンガやアニメを参考にした罪を犯したことがありますが、推理小説を模倣した殺人や、テレビの芸人が行うのを模倣したいじめなども現実には存在します。犯罪を規制する目的であれば、ほぼあらゆるフィクション、娯楽を規制する必要があり、規制強化は現実的な手法ではないと思っております。
以上、まことに勝手ではございますが、よろしくお取り計らいのほどをお願い申し上げます。
長文となり、失礼いたしました。お読みくださりありがとうございます。
敬具
東京都板橋区○○○○○○○○○○ 山田政行
ネット上では相楽( info@trpggasuki.com )と名乗っております。