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究極へ至る道

 このページでは、レベルや覚醒段階についての説明を、遊ぶのに支障がない程度に軽くお話したいと思います。ここにある話題は私の私見が含まれていますので、より詳しく知りたい方はTRPG版のルールブックを買うか、見せてもらうことをお勧めします。

 このゲームには輪廻転生の思想が組み込まれていて、キャラクターは前世の記憶をたどることによって成長する(いや、自分の過去を思い出しているのかもしれません)ことになります。何も知らない愚者から始まって、神の転生者になったり、人間としての限界にまで達した超人になったりすることができるわけです。
 原作にはない考え方ですが、TRPG版では4段階の「覚醒段階」というものが存在しています。その他に1から99のレベルも存在し(TRPG版では60レベルまでを扱うのですが)、こちらは原作とほぼ同じだと考えてください。大体1話ごとにレベルは1上昇します。
 なお、本文中にある「系統」や「技能」という言葉については、人々が持つ力というページで説明しています。

愚者(覚醒段階:I )

 最初の1~5レベルのうちは、こう呼ばれます。いわゆる普通の人で、1系統の技能しか使えません(幅広い行動はとれません)。原作でも、最初のうちは主人公たちは何も知らず、無力な存在です。そんな状態なんです。大抵の人はこれ以上になることはありませんが、まれに自分が素晴らしい可能性を秘めていると気付く人がいます(原作やTRPG版の主人公たちなど)。そういった人はやがて覚醒し、異能者になるのです。

異能者(覚醒段階:II )

 5~15レベルで、愚者から一段階覚醒した者です。2系統の技能を使うことができます(同じ系統の技能にもう1回目覚めた場合、1系統になる)。「戦士にして魔法使いの……」ということもできるようになります。自分のうちに眠る可能性に目覚めた者で、更なる進歩への途上にある者でもあります。できる行動の幅も増えて、ゲームとしても面白味を増してくる頃だと思います。
 原作の中には5レベルあたりから始まるものもあるので、初めから高レベルで遊ぶルールを使ってこのあたりから初めてもいいかも知れません。
 ここから、神の一族としての記憶に目覚めた覚醒者になるか、人間として更なる高みを目指した達人になるか、選ぶことができます。

覚醒者(覚醒段階:III )

 15~30レベルで、神族としての記憶を取り戻した人たちです。3系統の技能を使うことができます(3つめは、神族ごとに指定された技能の中から選びます)。さらに覚醒すると、神の記憶を取り戻して転生者になるか、神にならず導師になるかします。
 世界各地にある神話の中の、いずれかの神族に属していることになります。当然ですが、行動や属性(ロウやカオスといった)は神族により制限されます。
 例えば日本では、天津神(イザナギ、イザナミから生まれた神々)と国津神(古来より伝わる土着の信仰)との闘いがあり、大和朝廷の全国統一と共に天津神が勝利しています。仏教の日本伝来と共に、仏教神(インドの神話の神など)と八百万の神々(天津神と国津神)との戦いが起こっています。他にもアイヌ、琉球の民族はそれぞれ独自の神話を持っていますが、やがて倭人に攻め滅ぼされていきます。
 現実世界では神話学として、人類の歴史や文化を知る上での資料の1つとして研究されているものですが、ここではそれらは現実のものとして、さらにはこれから起こることとして扱われます。
 原作では、一緒に行動している仲魔や自分の属性(ロウ、カオスといった)しか影響がありませんが、TRPG版ではこの神族がゲームの進行に深い影響を及ぼすこともあります。例えば、国津神に属する悪魔(ご存知の通り、このゲームでは便宜上、神も悪魔と呼ばれます)の中には天津神に恨みを抱いている者もいて、そんな悪魔が天津神の神族の者を見かけたら、おそらく殺そうとしてくることでしょう。
 ルールブックには色々な神族が大まかに説明されていますが、ある程度の神話の知識がなければ難しいと思います。書籍や、ネット上で調べてみるのも良いでしょう。
 行動に制限が加わるのを好まない場合、達人を選ぶことをお勧めします。

達人(覚醒段階:III )

 15~30レベルで、人間としての限界にいっそう近づいた人たちです。3系統の技能を使うことができます。さらに覚醒すると、人間としての究極である超人になるか、神族としての記憶を取り戻して導師になるかします。
 神話に造詣が深くない人や、TRPG版の初心者はこちらの方がいいと思います。コンピュータ使いのようにどんな悪魔とも仲良くなる必要のある人の場合も、こちらをお勧めします。覚醒者だと仲魔にできない悪魔が出てくるからです。

転生者(覚醒段階:IV )

 30レベル以上で、その名の通り神の転生体です。3系統の技能と、転生神としての能力を使うことができます。シナリオ上でその神に関する、神話をモチーフとした話を体験する必要があるので、その神話についての結構深い知識が必要です。書籍や、ネット上で調べてみるのも良いでしょう。
 神としての元の姿に一時的に変身することができたり、やがてはその神の名前や能力、装備などを受け継いでいったりします。最終的には神そのものになって自分の世界へと去っていきます(プレイヤーの手を離れていきます)。しかし、神の転生になれるゲームなんて他にありません。このゲームの最も魅力的な部分の1つだと思っています。
 行動は大きく制限されます。このキャラクターはもはや神話の一部です。キャラクター自身の意思(または、それを演じるプレイヤーの意思)よりも、神話が重視されることがままあります。じゃあそれを演じる意味なんてあるのか……と思うのなら、選ばない方がいいのかもしれません。

導師(覚醒段階:IV )

 30レベル以上で、自分の属する神族の導き手とも言える存在になります。4系統の技能(うち1つは神族に関係のあるもの)を使うことができます。
どうもどっちつかずで説明しづらい立場です。転生者ほど厳しくはありませんが、自分の神族により影響を受けることになります(覚醒者の項目を参照してください)
 神話に登場する、英雄的人物というのは、このような存在なのでしょう。しかし神話の中で重要な人物は、しばしば神と同格として扱われます。この場合は転生者に含まれることでしょう。あるいは神話に1ページを書き加えることのできる者なのかも知れません。

超人(覚醒段階:IV )

 30レベル以上で、人間としての究極になります。4系統の技能を使うことができます。新たな歴史を築き上げることができるほどの実力を持っていますが、それがどのように記されるかは演じ手であるみなさん次第です。それは、新たなる神話となるのかも知れません。

[最終更新日 2015.7.15]