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実質賃金の減少を暴く

 以下の文章は、2004年3月19日〜20日の日記に加筆修正したものです。

 「03年の平均賃金0.2%減 景気回復で減少率は鈍化」というニュースを見たのですが。どうして「景気回復」なのに賃金が「減る」のでしょうか。
 消費者物価の下がり方よりも緩やかであれば、賃金が下がっていても「相対的には上がっている」という考えがありますが、これは本当なのでしょうか。

 さて、ここでよく考えてください。給与所得者にとって重要なのは所定内給与(平均賃金)ではなく、残業費などの所定外給与と、ボーナスなどの特別給与、これらを含めた現金給与総額がどれだけ増減したかなのです。
 より重要なのは税や年金を控除した後の手取り額ですけどね・・・
 基準内給与というのは実質経済を反映した数値ではありません。現金給与総額と消費者物価を比較しなければ、実質経済を示す指標としては意味がないのです。

 厚生労働省「産業別賃金指数」総務省統計局「全国消費者物価指数」から比較表を自作してみました。
 なお、指数はそれぞれ前年を100としたときの増減率です。賃金指数は従業員数5人以上の全産業計を使いました。

現金給与総額所定内給与物価指数
平成11年-1.3-0.1-0.3
平成12年0.50.8-0.7
平成13年-1.1-0.4-0.7
平成14年-2.4-1.2-0.9

 平成12年を除き、物価より収入の方が指数が下回っていることが分かります。これは物価の低下より給与の低下のほうが激しいことを意味しています。
 よく言われる「平均賃金」は、所定内給与のことです。しかし実際にもらっている給与は「現金給与総額」です。指数を比較すると現金給与総額のほうがいずれも下回っており、残業代やボーナスが減っていることが分かります。

 賃金の指数として「所定内給与」を使うと、実際にもらっている「現金給与総額」より底上げされた値になってしまいます。そして物価より収入のほうが下回っているということを隠す効果があることも分かりました。
 これらの数値から言えることは、賃金は「相対的に見ても下がっている」ということであり、私たちは年々貧乏になっているということなのです。

おそらく「5人未満の事業所」を加えるとさらに悪化しますが・・・

[最終更新日 2004.5.1]   [▲ ページトップへ ▲]

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