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プレイレポート・2009年

2009年12月26日(土)

りゅうたま
ファンタジー世界で「旅」を楽しむTRPGです。
この世界の人は、一生に一度、人生を大きく変える旅に出ます。目的は、人それぞれ。そんな旅人たちが集まって、仲間になり、助け合って、困難を乗り越えていきます。そしてさまざまな色の竜人(NPC、というかマスターの分身)がその旅の物語をマスタードラゴンに伝え、マスタードラゴンはそれを世界を維持するための力にしているのです。
初期キャラクターたちは、一般人からスタートします。成長しても・・・一般人の域を出ないかも知れません。竜人の種類によっては戦闘が全く無い冒険になることもありえます。
このゲームでは、旅をすることそのもの=具体的には移動すること、が困難な場合が多々あります。移動中に疲れたり、怪我をしたり、道に迷ったり。あるいは朝起きたら病気になっていたり、おかしな気分になっていたり。天気が悪い日は足止めされたり、保存食が尽きて狩りや強行軍をせざるを得なかったり。
ルールとしては、体調の決定(結果によりボーナスやバッドステータスを受ける)→移動(失敗するとHP減少)→方向確認(失敗すると道に迷う)→何かイベントがある場合はイベント発生→夜営(成功すればHP回復)という順番で判定していきます。弱っているときに敵と出会うと雑魚相手でも死にそうになりますし、絶好調のときはかなり強い敵にも勝てるかもしれません。
そしてこのゲームには世界(地形、町や村、有名人など)がほとんど設定されておらず、そのためプレイヤーは見知らぬ世界を冒険するわくわく感を楽しむことができます。マスターによっては話を作りにくいかもしれません。
アニメやライトノベルのような戦闘を楽しみたい人には合いませんが、旅そのものを味わいたい人にはお勧めです。
このゲームのモチーフには諸説あるみたいですけど、わたしは「江戸時代のお伊勢参り」だと思っています。

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2009年9月12日(土)

ダークブレイズ
有害大気に汚染され、それを浄化できる巨大な樹「ユグドラシル」の周囲でしか暮らせなくなったファンタジー世界が舞台。PCたちはユグドラシルから精製された精霊「ドライアド」を利用して作り上げた移動住居型戦車「シャーウッド」に乗って冒険します。
ドライアドにもPCたちにも性格があり、性格が合うPCがクリティカルしたり、合わないPCがファンブルしたりすると、ドライアドの満足度がたまり、逆だと不満度がたまります。満足度がたまると経験点が増えたり汚染度が減ったりして、不満度がたまると経験点が減ったり汚染度が増えたりします。ホント、いい性格してます
戦車の中で生活しながら冒険する、のが基本です。目的地にたどり着いたら戦車を降りて、ドライアドを戦車から外してダンジョンハックをします。戦車に乗っている間は機嫌がいいドライアドは、戦車から外してしまうと激しく消耗し、機嫌が悪くなります。なだめるのが大変で、これが楽しいです。
戦闘については戦車戦闘と通常戦闘の2種類あり、道中の情報収集がほとんどないこのゲームでは戦闘がメインになります。戦車戦闘では先攻後攻を決める操縦士、攻撃をする砲撃士、機体修復をする整備士のいずれかを担当します。戦車は後攻になると行動できないので、操縦士はかなり重要。敵から逃げる時も活躍します。
判定方法も変わっていて、3D6を振って各出目が能力値以下なら成功度+1、技能値以下なら成功度+1、両方以下なら成功度+2になります。たとえば、能力値3、技能値2で、出目が2・3・5だとすると、出目2は能力値以下かつ技能値以下なので成功度+2、出目3は能力値以下なだけなので成功度+1、出目5は両方上回っているので成功度+0、合わせて成功度3になります。ややこしいです。全出目が2以下だとクリティカル、全出目が5以上だとファンブルで、ここもわりと独特です。
攻撃で与えるダメージは(成功度)×(ダメージ倍率)になります。だからランダム性が高く、派手になります。そしてこのゲームには回避がありません! 敵は各ラウンドの最初の1~数回の攻撃をガードし、よほどでないとダメージをはじきます。PCたちもアイテム消費や汚染度上昇などをするとガードできます。
なので、戦闘は手数が重要になります。六門世界などにコンセプトが似ているらしいです。なかなか面白いバランスのゲームですので、数値好きな方にはお勧めです。

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2009年8月30日(日)

ダブルクロス 3rd Edition
レネゲイドと呼ばれる未知のウィルスに感染して、超常能力者となった者(主として少年少女)たちが、彼らの平凡な日常を守るために非日常の力を駆使して戦うゲームです。
2ndからの主な変更点は大きく3つ。
1.トライブリードという、3つめのシンドロームを取ることが出来るようになった。
2.エフェクトのレベル上限が、特技ごとに設定されるようになった(ピュアは上限+2、トライは上限-1)
3.レネゲイドビーイングという人ならざる者ができるようになった(デモンパラサイトの逆輸入?)
全般的にはレベル上限が上がった分だけ、長く遊び続けられるように改造された、という印象を受けます。
このゲームの情報収集で必要な達成値は6~15(サンプルシナリオでは5~12)ですので、ある程度情報収集を考えて作らないと苦しくなります。使う技能は頻度順に、情報(社会)、知覚(感覚)、交渉(社会)、知識(精神)でしょうか。調達(社会)も結構使います。ダイス数ごとの出目の期待値(クリティカルは考慮せず)は、1D→5.5、2D→7.15、3D→7.98、4D→8.47、5D→8.79、6D→9.02です。ルールブック1のP268に「人為的に隠された情報が目標値9」とあるので、ダイス数3以上、技能レベル1以上(またはダイス数6以上、技能なし)でほぼ半々の成功率。さらに+1レベルあると楽かも。社会1でもコネがあればダイス数3なので、さらに2レベルくらい技能を取れば役立ちます。
今回は肉体特化の猫又(レネゲイドビーイング:アニマル)、社会特化の主婦警察官(私)、感覚特化のUGNチルドレン(NPC)、という構成で遊びました。PL2人なら感覚にも割り振るべきだったんでしょうけど、攻撃手が1人だとつらそうだったのでつい特化にしちゃって感覚をNPC任せに。GMごめんなさい。ワークスを主婦にしたのは交渉2に魅せられたからです。猫又が主婦の布団にもぐりこんで、「同じ布団に入っていいのはだんなだけ」と蹴り出す、というアホなやり取りをしてきました。ダブルクロスがこんなノリでいいのかな?

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2009年7月19日(日)

戦国異聞録KAMUI
黄泉の力を得た戦国武将たち~八雷将~に対抗すべく、各勢力から派遣されて帝の下に集いし「闇祓い」たちの戦乱の物語。使える君主が違う人たちの集合なので、軽くいがみ合いながら協力し合うという、このところの主流の遊び方ができるゲームです。
判定は、能力値+技能レベルの数だけD6を振り、目標値以上の出目が出た数が成功度、というもので。シャドウランなどと同様に結構バラつきが出ます。
このゲームの特徴は大きく2つ。「セッションの最中に成長できる」「協力して連撃を放つと大ダメージ」だと思います。
このゲームでは、セッション最中に「士気」と呼ばれる経験点がたまっていきます。この士気を前借りして「気力」に変えることができ、気力はいつでも消費してキャラクターの成長や生命力(耐久力が0になった後で使える追加HP。0になると死にますが、自然治癒しません!)の回復などのために使うことができます。「士気」は各PCがそれぞれ使うことができるのですが・・・ぶっちゃけて言うと、PC人数が多いほどたくさん獲得できるので、人数が多いほど成長が早いです。パーティー共有財産にしたほうが面白かったような気も・・・します。
このゲームでは、セッションの区切りごとに「絆」を獲得することができ、これを消費すると絆を結んだ相手をかばったり、相手に連動して術技(特殊能力)を使ったり、(相手がNPCなら)アイテムや現金をもらったり、人を派遣してもらって自分の配下にしたり、できます。「連動」して術技を使って攻撃することを「連撃」と呼び、連撃をしたときに与えるダメージは「ダメージ総計×連撃参加人数」になります。ただし、ボスは「連撃の『×連撃参加人数』」をキャンセルする特殊能力(呪詛結晶)を持っており、PCたちは呪詛結晶を1回の連撃の間だけ無効化する神威(神業みたいな強力な特殊能力)を持つことができます。
数字バランスが激しく壊れていて、その部分が魅力的なゲーム。なんだと思います。

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2009年6月27日(土)

ガンメタル・ブレイズ
“ガンメタル・ブレイズ”を持つ特殊能力者となって、世界をむしばむ白き異形の怪物“メナス”と戦う、スタイリッシュアクションRPG。とはいえ、戦闘以外のアクションはそんなに重視されていない感じです。
このゲームでは手札として「シチュエーションカード」が配られます。他のプレイヤーにカードを見せつつ「この演技やって」と頼んで、ロールプレイしてくれると、そのカードは相手が自由に使える場札、「ブレイズトリガー」として加えられます。モーションエフェクト(特技)やガンメタル・ブレイズ(神業や加護みたいなもの)には、ブレイズトリガーをコストとして支払うものもあるので、これを稼がないとまともに戦えません。
他のプレイヤーのシーンであっても、その人のシーンに注目しておかないとならないので、シーン制TRPGにありがちな「登場者以外はヒマ」という欠点が緩和されています。
判定は、2D6+アビリティで達成値を求めます。ただ、初期キャラの未装備時アビリティが3~9と幅があるので、「得意分野以外の判定は他人に任せる」「行動の仕方を工夫して得意なアビリティで判定できるようにする」のような工夫が必要です。
文明の発達度合いは、サイバーパンクとスチームパンクの中間点くらいでしょうか。ただし、都市間を結ぶネットワークは発達していないようで、さながら都市国家時代のようでもあります。
(ガン)と機械(メタル)と剣(ブレイズ)がメインですが、魔法もある世界です。魔法のビジュアルも派手で、なかなかスタイリッシュだと言えると思います。

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2009年4月19日(日)

アジアンパンクTRPG「サタスペ」
5つの環境値(犯罪、生活、恋愛、教養、戦闘)と2つの天分値(肉体、精神)にポイントを割り振るところは一緒です。今回大きく変わったのは、教養1でも共通語(オオサカ語)を話せるようになったところと(母国語の読み書きは2、オオサカ語は3必要なのは同じ)、「お宝」の種類が半分くらいに減ったところでしょうか。あと、カルマ(キャラクタークラス)や、そこで得られる異能と代償もそこそこ変更があったようです。
このゲームの判定は、能力値と同じ回数だけ2D6を振り、目標値以上の目が何回出たかで結果が変わります。2が1回でも出るとファンブルなので、回数を増やすのはけっこう怖い。一応、成功回数のめどがついたら途中でダイスロールを放棄することもできます。
情報収集については、趣味が6系統に分割され、ピッタリ合致していなくても同系統の趣味があれば目標値+2で判定できる、というのが大きな違い。格段に情報収集がやりやすくなりました。判定成功した回数と同じ数だけ、ランダムに調査可能項目が増えていくのは一緒です。
戦闘は、回避の判定が無いのはこれまでどおりなのですが、1ターンに1回「横っ飛び」というオプションを使えるようになりました。これ、ダメージをキャンセルできる代わりに相手の望む方向へ2マス移動させられるというもので。当然敵も使えますから、それを見据えてメンバーを配置する必要があるなど、なかなか面白い。
あと、「戦闘」と「肉体」から、反応力(行動順と移動マス数)、攻撃力(命中判定できる回数)、破壊力(白兵武器を使うときのダメージ量)を決めるのですが。戦闘をしたいキャラはこれ決めるのがけっこう難しいかも。
全般的に遊びやすく変わった印象のゲームです。

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[最終更新日 2015.7.15]