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異世界
キャラクターたちが冒険する世界、およびプレイヤーキャラクターの出身となる世界には色々な種類がある。ここでは「世界の作り方」といくつかのサンプルワールドを紹介する。
各世界には【技術レベル】【魔法レベル】【社会レベル】の3つの文明レベルと《世界特技》を1つ設定する必要がある。マスターはシナリオの主舞台となる世界を作る際、3つの文明レベルと世界特技をそれぞれ設定すること。
【技術レベル】【魔法レベル】【社会レベル】はそれぞれ最低0、最大10の整数で設定すること。なお、地域によってレベルに差異がある世界もあるが、その場合はシナリオの主舞台の地域でのレベルを使うこと。
次に、主舞台となる地域の「気候」と「地形」を決定する。「気候」は温度や天候などに関連するものであり、「地形」はその地域の環境や形などに関連するものである。その地域に人が住んでいるか否か、町や村が形成されているかどうかはマスターが決定すること。
技術レベル
レベル | 技術 | 解説 |
---|---|---|
0 | 石器時代 | 木や石、皮や陶器で生活必需品を作っていた時代 |
1 | 青銅器時代 | 軽金属の合金技術が発達し、革や青銅の武装が作られた時代 |
2 | 鉄器時代 | 鉄などの重金属の精錬技術があり、医学や手工業がある時代 |
3 | 中世時代 | 薬学や医学が確立し、紙やろうそく、橋や道路が整備された時代 |
4 | 火薬時代 | 火薬が発明され、活字印刷やコンパス、ガラスなどが使われる時代 |
5 | 蒸気時代 | 蒸気機関や麻酔、眼鏡や腕時計などが発明された産業革命時代 |
6 | 石油時代 | 内燃式エンジンや自転車、電話などがある世界大戦前後の時代 |
7 | 電化時代 | テレビや冷蔵庫などの電化製品が作られ、人工衛星などがある時代 |
8 | 現代時代 | 携帯電話やコンピューター、宇宙ステーションなどがある時代 |
9 | 電脳時代 | サイバー技術やクローン技術が発達し、超高度な医学などがある時代 |
10 | 宇宙時代 | ワープ航法が開発され、恒星間を行き来することができる時代 |
魔法レベル
レベル | 魔法 | 解説 |
---|---|---|
0 | 無し | 魔法は一切存在しないことが証明されている |
1 | - | 魔法を使える人はいないが、魔法的現象が存在する可能性がある |
2 | 不信 | 一般人は魔法を信じていないが、魔法を使える人はわずかに存在する |
3 | - | 半信半疑。魔法を使える者はわずかで、見つかれば恐怖の対象となる |
4 | 恐怖 | 一般人は魔法があることを信じており、恐怖の対象となっている |
5 | - | 魔法を使える者は少数で、やや恐れられている |
6 | 中立 | 魔法を使える者はまだ少ないが、魔法が存在することは信じられている |
7 | - | 魔法を使える者は増えてきて、使える人は尊敬されることもある |
8 | 敬意 | 魔法を使える人は、尊敬される一つの階級として認められている |
9 | - | 一般人も訓練すれば魔法を使うことができる。上手な人は尊敬される |
10 | 日常 | 魔法は誰でも使うことができる。特に上手な人は尊敬される |
社会レベル
レベル | 社会 | 解説 |
---|---|---|
0 | 家族制度 | 家族以外の集団が無い時代 |
1 | 部族制度 | 複数の家族が集合して部族という単位になった時代 |
2 | 豪族制度 | いくつもの部族が統合され、小国家が形成された時代 |
3 | 王政制度 | いくつもの豪族を取りまとめ、国家が形成された時代 |
4 | 中央集権王政 | 豪族の力が弱まり、国王とその家臣に権力が集中した時代 |
5 | 貴族合議制度 | 王の権力が弱まり、有力者たちの合議制で国家の運営が決まる時代 |
6 | 部分民主制度 | 一般国民の一部に選挙権が与えられ、部分的な民主主義が行われた時代 |
7 | 完全民主制度 | 特定年齢以上の全国民に選挙権が与えられた時代 |
8 | 国家連合制度 | 国家の地域連合などが作られ、国家の境目があいまいになり始める時代 |
9 | 世界的連盟制 | 世界の全国家を統一する連盟が力を持ち、国家の境目があいまいな時代 |
10 | 世界統一政府 | 世界が1つの政府によって統合される時代 |
気候・風土
1D6 | 気候 | 解説 |
---|---|---|
1 | 熱帯 | 常に暑い。雨季と乾季があり、降水量は多い |
2 | 乾燥帯 | 昼は暑く、夜は寒い。降水量がとても少ない |
3 | 温帯 | 気候は穏やかで四季がある。降水量は普通 |
4 | 冷帯 | 四季はあるが冬が長く、夏は短い |
5 | 寒帯 | 常に寒く、雪解けは無い。白夜がある |
6 | 高山 | 天気が変わりやすく、寒い。空気が薄い |
2D6 | 地形 | 解説 |
---|---|---|
2 | 廃墟 | 過去の遺跡や廃墟。宝物や敵の隠れ家があったりする |
3 | 洞窟 | 人工的な鉱山や天然の洞窟。敵の隠れ家があったりする |
4 | 砂漠 | 降雨量が非常に少ない土地。気温の高低差が激しい |
5 | 荒野 | 降雨量が少ないか何かの理由で植物が育たない土地 |
6 | 山地 | 周囲より高くなっていて、歩くにはそれなりの準備が必要 |
7 | 草原 | 木は多くなく草が多い土地。農地も含む |
8 | 森林 | 木が多い土地。動物などがたくさん住んでいる |
9 | 河川 | 川辺、または中洲など。塩分を含まない水が容易にとれる |
10 | 湖畔 | 湖の岸辺や中の島など。淡水魚がいる湖もある |
11 | 海岸 | 海の岸辺。魚や貝などがたくさん獲得できる |
12 | 島々 | 1つ、または多数の島がある場所。大波に注意 |
言語
1D6 | 言語 | 解説 |
---|---|---|
1 | 会話OK、文字OK | 普通に会話することができ、文字も普通に読み書きできる |
2 | 会話OK、文字NG | 会話することはできるが、文字を読み書きすることができない |
3 | ||
4 | 会話NG、文字OK | 会話することはできないが、文字を読み書きすることはできる |
5 | 会話NG、文字NG | 会話することもできないし、文字を読み書きすることもできない |
6 | 精神会話 | 言葉は通じないが、お互いの表面的な思考を読むことで会話が成立する |
現代地球「ブルーアース」
- 技術
- 8
- 魔法
- 2
- 社会
- 8
- 世界特技
- 最後の希望
現代の地球。高い技術力と社会レベルを保った世界である。希望の力に満ちた世界であったが、「神を目指す男」の手でその希望はバラバラになってしまった。この世界では希望のカケラについて認識している者はほとんどいないが、識者の間では「何らかの心的な力の結晶」だという意見が一般的である。
環境破壊、内乱、戦争、テロなどによって世界が崩壊し始めており、一刻も早く希望を取り戻す必要がある。
この世界出身のキャラクターは、【技術】が高いため一流の戦士になれる。【社会】も高いので交渉役・精神戦でも役立つ。魔法はほとんど使えない。
ファンタジー世界「ヴェールテール」
- 技術
- 3
- 魔法
- 8
- 社会
- 3
- 世界特技
- 奇跡の肉体
中世時代程度の技術力を持った普通のファンタジー世界。希望のカケラがいくつか入り込んでおり、その力を悪用して圧政を敷く為政者もいる。この世界では希望のカケラは「強力な魔力の結晶」だと認識されており、カケラを手に入れると、魔法的素質がほとんどない者でも大魔導士と呼ばれるほどの力を手に入れることができるとされる。
この世界に存在する国のほとんどは王制だが、各土地を実効支配しているのは貴族である。この世界には複数の魔王が存在し、魔族を取りまとめて国を作り上げている。人間の国と魔族の国とは互いに争っているが、どちらも滅びることなく勢力は均衡している。
魔族は人間が持つ希望の力を奪うために戦っているが、人間が滅んでしまうと希望の力を手に入れることができなくなるため滅ぼすことができない。しかも人間が減ってくると勇者が登場し、魔王を倒すことで世界のバランスを保つ。希望のカケラはこのバランスを崩す存在として悪影響を及ぼす。
この世界出身のキャラクターは、【魔法】が高いため魔法使い役に向く。身体能力が高いので戦士として活躍することも可能。交渉役にはあまり向かない。
サイバーパンク世界「マーキナ・ステルラ」
- 技術
- 9
- 魔法
- 3
- 社会
- 6
- 世界特技
- 電脳情報網
地球より進んだ技術力と、「金がすべて」の地球より後退した社会レベルの世界。超能力(ルール的には魔法)も存在しているらしい。参政権のある市民と参政権のないスラム民がいる。希望のカケラがいくつか入り込んでおり、巨大企業間で奪い合っている。この世界では希望のカケラは「高純度のエネルギー体」だと認識されているが、詳しいことはいまだ研究中である。
巨大企業は1つの町を支配し、企業のルールがその都市の法となる。巨大企業は多様な子会社を持ち、生活に必要なあらゆるものをまかなっている。町の外は無法の地であり、強大なモンスターたちがのさばる世界である。一部のモンスターからは貴金属が採取できるため、町の外に出てモンスターを狩るバウンティハンターは町に貴重な資源をもたらしてくれる英雄として厚遇される。
この世界出身のキャラクターは、【技術】が高いため一流の戦士になれる。魔法はあまり使えない。
スペースオペラ世界「コースマスミール」
- 技術
- 10
- 魔法
- 0
- 社会
- 7
- 世界特技
- 異種族間交渉
地球より進んだ高い技術力と、地球並みの人権レベルの世界。魔法は存在しない。星によって文明レベルが異なり、技術的・社会的に発展途上の星も多数存在している。希望のカケラがいくつか入り込んでおり、アウトローたちの注目の的になっている。この世界では希望のカケラは「高純度のエネルギー体」だと認識されている。
1つの星に1つの政府が基本になっているが、内乱中の星や星を持たず宇宙船だけで構成されている国なども存在している。宇宙連邦が存在しており、現代地球の国連のような役割を果たしているが、拘束力が弱くあまり役に立っていない。
スタリーツァという宇宙船国家があちこちの星を侵略している。この国は連邦に所属しておらず、連邦とスタリーツァとの間で事実上の戦争状態にある。
この世界出身のキャラクターは、【技術】が高いため一流の戦士になれる。【社会】も高いので交渉役・精神戦でも役立つ。魔法は全く期待できない。
ヒロイックホラー世界「ミクロンポース」
- 技術
- 6
- 魔法
- 5
- 社会
- 6
- 世界特技
- 禁断の英知
魔法や魔物は恐怖をもたらすものとして信じられており、裕福な一部市民に参政権が与えられている世界。希望のカケラがいくつか入り込んでおり、そこから新たなる魔物や魔法使いが生まれている。この世界では希望のカケラは「強力な魔力の結晶」だと認識されており、魔法を恐れる者たちによって恐れられている。
1人の人間が世界をまたにかける活躍ができる時代であり、個人で世界征服の野望を抱く者もいる。特に魔物を狩る者たちへの尊敬の念が強く、下層市民から抜け出すための手段としてハンターになる者も多い(もちろん死ぬ者も多い)。
この世界出身のキャラクターは、どの文明レベルも高いのでなんでもこなせる。知力が高くなるので、特に交渉役・精神戦への適正が高い。
闇の世界
- 技術
- 8
- 魔法
- 6
- 社会
- 4
- 世界特技
- 邪眼
闇の魔女カーミラや闇の騎士などの出身世界。「陛下」が全世界を支配する、絶望に満ちた世界。希望のカケラを集めるため、「陛下」は数多くの闇の騎士たちをあちこちの異世界に派遣している。この世界ではカケラは「知性を持つ生物の心的な力の結晶」だとされており、使用するとその世界の生物が生きる気力を失ってしまうことが知られている。
この世界出身のキャラクターは、【技術】が高いため一流の戦士になれる。【魔法】も高いので魔法使い役にも向く。交渉役にはあまり向かない。
異世界間の移動
異世界間の移動は、通常「ゲート」と呼ばれるモノを使用して行われる。ゲートは、希望のカケラが発生させるモノと、人が自分の意思で発生させるモノとの2種類がある。
希望のカケラは「地球に帰りたい」という意思を持っており、カケラを地球に返す能力を持つ人を呼び寄せるためにゲートを開くことがある。しかしカケラは強力な意思の力に影響されるという側面を持っており、持ち主が強く望めば自らの意思に反して持ち主のためにゲートを開いてしまうことがある。
ゲートを自分の意思で開くことができる者(リサーチクラスが「トラベラー」の者)や、地球の助力により一時的にゲートを開く能力を得た者(「大地の声」のギフトを得た者)が存在しているが、希望のカケラが近くにあるとゲートを開くことができなくなったり、ゲートが不安定になったりする。
ゲートは通常「地球」と「その他の世界」の間をつなぐが、地球以外の2つの世界をつなぐこともある。ただし、3つ以上の世界をつなぐことはありえない。
[最終更新日 2015.7.15]