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第3章:承(事件解決のための調査)

 LUNAでは、1つのシナリオの中にいくつかの「ターン」があります。
 各ターンに1回、特定の「キーワード」を調査するための「判定」か、力を回復するための「判定」を行うことができます。このときどちらにも、達成値には使用する感情の広さによってボーナスやペナルティが加わります。
 「承」では、あらゆる行動を1回の判定で解決します。時間がかかりそうな行動であっても、すべて1回の判定で処理します。
 全員が行動を終えると1ターン終了します。ターン終了時に「感情変化」を1回発生させることができます。
 なお、ターンとターンとの間にイベントが発生することもあります。

ターン数とイベント

 ターン数は、基本的に4ターンとします。その他に「エクストラターン」が1回、設けられています。エクストラターンは事件解決が間に合わなかったとき用の予備時間であり、ここでポストステージの「感情変化」を行うことはできません。
 時間の経過、あるいはPC側の何らかの行動などをきっかけにして、イベントが発生することがあります。PCたちに悪影響を及ぼすものもありますが、影響が無いものやいい影響を及ぼすものもあります。一時的な感情を抱くようなことが起きた場合、「特定のダメージを与える」ことにしてもいいでしょう。
 小規模の戦闘や話し合いが発生する場合、「調査判定」の一種として処理してしまうか、「第4章:転」のルールを流用してください。ただし、登場させられる敵の数や種類には制限があります。
 事件の解決を行うクライマックスのシーン(「第4章:転」を参照)も、基本的にはイベントの一種として扱います。

ターンの流れ

調査判定

  1. 特定のキーワードを調査するために使用できるものは、
    • キーワードそのものに対する感情
    • キーワードについて知っていそうな人物に対する感情
    のいずれかになる。
  2. 後述の「判定」を行い、達成値が10以上であれば、そのキーワードに関する基本的な情報を入手できる。以後10点刻みでより詳しい情報が手に入る可能性がある。達成値9以下は失敗とみなす。
  3. その他に、(達成値÷10)個のパスを得ることができる。
  4. 「パス」は、他のキーワードへのつながりのことをさす。これによって、未知のキーワードへのパスができた場合は、新しいキーワードを獲得することができる。なお、得られたパスの数が多い場合、芋づる式に新しいキーワードを複数与えられる場合もある。
  5. 気力-1すると、もう1回調査判定をすることができる。気力をさらに-2するとさらにもう1回、さらに-3するとさらにもう1回、と、気力が0未満にならない限り、1ターンで何度でも判定を行うことができる。
  6. パスを1つ得る代わりに、「経験点+10」を得ることもある。これは、不適切な人物などへの感情で判定をした場合や、情報が出尽くした場合などに発生する。GMは、なるべくパスを与えるようにすること。
    ただし、わざと不適切な人物への感情で判定をして、これらの効果を得ることもできる。
  7. 同じキーワードに対して、何回調査してもかまわない
  8. GMは、獲得していないパスがもう残っていないキーワードについては、「これ以上情報を得られない」ことを宣言すること。
  9. キーワードのうち、首領などの主要な敵NPCの感情は、全部の感情(対象、好き嫌い、レベル、付与エフェクト、付与アイテム)がセットで1つのキーワードとして扱う。

回復判定

  1. 自分のために行う場合は、任意のキーワードを使用できる。
  2. 他人のために行う場合は、回復する相手に対するキーワードを使用できる。
  3. 後述の「判定」を行い、(達成値÷10)回だけ、「気力+1」か「ダメージ1種類除去」を得ることができる。

判定

  1. 基本的には、達成値=1D6+(使用する感情のレベル×レベル)+(判定修正)
    例えば、1レベルの感情を使うなら「1D6+1」、5レベルなら「1D6+25」になり、これに感情ごとの判定修正を加えることになる。
    適切な感情を持っていなければ、0レベル(1D6±0)で判定することもできる。ただし、この場合は「判定修正」は加わらない。
    ダイス数が0個以下のときと、全部の出目が1のときは自動失敗(達成値=0)になる。出目が6だったダイスについては、数値としては「10」として扱い、さらに「振り足し」を行う。振り足した後の出目1は、自動失敗には含めない。
  2. GMは、判定前の演技の内容によって、ダイスに+1D6のボーナスを与えることができる。
  3. 気力を-1するごとに、ダイスを+1D6することができる。これによって気力がマイナスになってはならない。ただし、ダイスを振る前でなければならない。
  4. 経験点を-10するごとに、達成値を+1することができる。これによって経験点がマイナスになってはならない。ダイスを振った後で行うことができるが、自動失敗の時には意味が無い(達成値=0のままである)。また、一度達成値を確定させたら、それ以上の追加はできない。
  5. 「嫌い」の感情を使うときには、ダイス数増加などとは別に、気力-1される。
  6. 判定に失敗した場合、「気力+1」される。人は失敗から学ぶ生き物であり、次こそはと願う生き物でもある。
  7. 判定をすると(達成値の1の位)点の経験点を得る。自動失敗の時には20点の経験点を得る。
  8. 解決行動(「第4章:転」を参照)では、対象と分類が全く同じ感情を持つ者同士は、「協力」することができる。
  9. 他人の判定に対して、「支援」や「妨害」を行うこともできる。
  10. 気力が0以下になると、1以上に戻るまでの間行動不能になる。
「協力」
対象と分類が全く同じ感情を持つ者同士が、2人以上で同時に同じ行動をする。参加者全員が自分の手番を使用する。
全員の感情レベルを合計したものをレベルとみなし、全員が1D6を振って出目を合計して達成値を求める。GMからの演技ボーナスは各々に与えられ、各々が気力や経験点を消費できる。なお、全員のダメージの影響を全て受ける。判定修正は一度だけ加える。
「支援」
気力を-1して、「好き」の感情を持っている相手の判定時のレベルに、自分の「好き」の感情のレベルを加えることができる。ただし、ダイスを振る前でなければならない。
なお、相手が自分に「嫌い」の感情を持っている場合、相手の気力が-1される。
「妨害」
気力を-1して、「嫌い」の感情を持っている相手の判定時のレベルから、自分の「嫌い」の感情のレベルを引くことができる。ただし、ダイスを振る前でなければならない。
なお、これによってレベルがマイナスになった場合、マイナス同士の掛け算を行い、結果としてプラスになるので注意が必要。

感情変化

  1. ポストステージで全員、1回ずつ感情変化を行う。ただし、「エクストラターン」では感情変化は発生しない。
  2. 可能なことは下記の3種類。
    • 任意の1種類の感情のレベルを+1する
    • 任意の1種類の感情のレベルを+2して、別の1種類の感情のレベルを-1する
    • 任意の2種類の感情のレベルをそれぞれ+1して、別の1種類の感情のレベルを-1する
    ただし、「神人」を除き、6レベル以上の感情を2つ以上持つことはできない。
  3. レベルを変更した感情は、それぞれ「好き」か「嫌い」かを変更することもできる。

[最終更新日 2015.7.15]